旅行の目的って、人それぞれですよね。観光、食、イベント、癒し…。
でも私は、目的とは別に、ちょっとした楽しみがあります。
それは「旅先で見る天気予報」。
テレビをつけて、その土地の天気予報が流れてくると、
ああ、私はいま、いつもと違う場所にいるんだなって、しみじみ思います。
普段見慣れた地図ではなく、北海道や九州、関東あるいは四国や沖縄の地図が大きく映るのも新鮮。
同じ日本なのに、最高気温も、湿度も、花粉情報も、びっくりするくらい違っていて面白いんです。
「そろそろ○○の花が見頃です」と言われれば、季節の進み方の違いも感じるし、
「〇〇祭りは今週末」と聞けば、その土地のリズムが見える気がしてワクワクします。
そうそう、日の出と日の入りの時刻も、ちゃんと違うんですよね。
夏の北海道は、朝4時台から明るくなると聞いたことがありますし、
冬の沖縄は、本州より早く太陽が顔を出すんだそうです。
そんなふうに、旅先のテレビから流れてくる天気予報は、
まるで小さな”その土地の声”のようで、私はとても好きです。
何気ないけれど、自分だけの楽しみを見つけた瞬間って、
その旅がより特別に感じられたりしますよね。

旅先では、なぜかいつもより空を見上げることが増える気がします。
ふとした瞬間に見上げた空の青さや、沈みかけの夕陽、流れる雲のかたち。
そのすべてが、どこか新鮮で、特別に感じられるのです。
いつも暮らしている場所では、見逃してしまうような空の表情が、
旅先では心にすっと入ってくる。
もしかしたら、それって“今の自分にとって、空を見上げる時間が必要なんだよ”
という心の声なのかもしれません。
天気予報を見て、今日の空の様子を想像して、実際に空を見上げてみる。
その瞬間が、私にとっては「旅をしているんだ」と実感する小さな儀式のようになっています。
自分の内側の感覚と、外の世界がふっと重なるような瞬間。
そんな時間を求めて、私はまた旅に出たくなっているのかもしれません。
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