小説って一気に読みますか?

読書


私は、200ページに満たないくらいの、比較的薄めの本なら、その日のうちに一気に読んでしまうことが多いです。気になる物語に出会ったときは、ページをめくる手が止まらなくなって、気づけば数時間、夢中になって読んでしまっています。

でも、短編集や、それ以上の長さのある小説になると、少しずつ、味わうように読むことが多くなります。早く続きが知りたい気持ちはあるのに、あえて一気読みせず、数日〜数週間かけて、じっくり時間をかけて物語に向き合っていくのです。

特に、物語が「そろそろ終わりそうだな…」「この章の雰囲気、もう終わりが始まってるかも…」と感じたとき、不思議と読み進めるのをためらってしまうんです。終わりが近づいていると気づくと、どうしても名残惜しくなってしまって…。そんなときは、意識的に本を閉じてしまいます。あえて読み終わらずに寝かせる。笑
ゆっくり時間が取れる休日や、心が落ち着いている夜に読みたいな、と思って。

長いときには、1ヶ月くらい手をつけずに置いておくこともあります。というのも、その“続きを読む時間”を、自分の中でひとつの楽しみにしているからなんです。
「次の週末、あの本の続きを読もう」「今週頑張れば、あの小説の続きを味わえる」——そんなふうに思うことで、日々の仕事も少し頑張れたりして。
物語の続きを読むことが、日常のちょっとしたごほうびのような存在になっている気がします。

だから、しおりは私にとっての必需品。
読書の途中で、いつでもそっと物語に戻れる、静かな道しるべのような存在です。書店のレジ横でかわいいデザインのものを見かけると、つい手に取ってしまいますし、本を買ったときの特典や、読書週間のイベントでいただいたものなど、気づけば10枚以上たまっていました。(…えっ、意外と少ない?笑)

旅行先でも、本屋さんやお城、博物館に立ち寄ったときに、栞として使えそうなグッズを見つけるのが、ちょっとした楽しみになっています。ピンときたポストカードや、美術館のしっとりした絵はがきも、しおりとして使ったりして。何気なく挟んだその一枚が、数年後に思い出を連れてきてくれることもあります。シミと共に。笑

そうやって、本の中にも、自分の暮らしの中にも、「お気に入りの栞」が少しずつ増えていく感じが、私はとても好きなんです。

読み終わるのがもったいなくて寝かせているうちに、気づいたら読書の楽しみがひとつ増えていた——
そんなふうに思える時間もまた、読書の醍醐味のひとつなのかもしれません。笑


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